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受験生のごはん ①—— 美味しい癒しで応援!朝・夕食編

受験

模試・Eランクからの挑戦——親子で戦った大学受験

2023年冬、息子が難関私立大学の入試を経験しました。クラブもゲームも大好きで、コツコツ学習とは無縁だった彼が高2の秋にやっとエンジン始動。受験準備ギリギリで進学塾に滑り込んだものの、高3時代の模試結果は第一志望・ずーっとEランク!そんな息子にとって大学受験は、まさに限界との格闘でした。

戦うわが子を前に、私が唯一、母親らしいことができたのが食事作りだったと思います。そして、息子とともに戦うなかでつかんだのは「ふつうのものが一番」という事。言葉や対話すら負担になってしまうようなギリギリいっぱいの時、温かいごはん、口当たりのいいおかず、おなかにすーっとなじむ汁もの……わが子を癒したのは、ごちそうではなく、ふだんから、幼い頃から食べなれた、ごくふつうのごはんでした。

そして、子も親も、全力で走り抜いた末にもぎ取ったのは、第一志望・早稲田大学合格、大逆転勝利でした。

大学受験本番を迎える秋~冬。厳寒期の塾通い、打ち続く試験の日々。出口の見えないプレッシャーと戦う受験生とその家族の張りつめた心情は、今でも忘れられません。

人知れず葛藤する一生懸命な受験とお母さんを、ささやかながら応援したい―ーーそんな気持ちで、大切な時に作ってあげたい「受験生のごはん」について提案させていただくことにしました。

受験生には、ふつうのごはんが一番!

大学受験の山場は、寒さ厳しい1月~2月。受験期の数か月は、試験そのものに加えて、健康維持するだけでも大変です。

わが家の息子は、共通テスト2日前にインフルエンザに感染して高熱に倒れ、2週間後の追試を受けなければならなくなりましたし、入試終盤に疲れがたまって発熱したことも。また、友人とのトラブルで入試当日に朝食が食べれなかったこともありました。敵は試験問題だけではなく、日常のどこにでもひそんでいます。こうしたストレスで、胃腸が敏感になっていることが多い上、冷えや乾燥で体調を崩しやすく、模試や試験会場では緊張して食欲が落ちたり、短時間で食事を済ませなければならないことも。

私がこころがけた「ふつうのごはん」は、白飯+メインのおかずが基本。

梅干しや、甘辛い醤油味の佃煮(こんぶ、じゃこ、あさり)など、白いごはんと相性が良く、少量でも食欲を増す副菜を常備する程度で、至ってシンプルでした。

あっさりとろとろ ミルフィーユ鍋

豚肉はロースかバラの薄切りを使います。白菜と豚肉を交互にはさみ、同じ長さに切り揃えて鍋にきっちり並べ入れ、塩コショウ、日本酒少々、水カップ1/2~1杯で煮込みます。10~15分で美味しくいただけます。
中弱火~弱火でじっくり煮ます。白菜の芯が透明になったら食べごろです。

白菜と豚肉を交互にサンドした定番のお鍋。じっくり煮込むと、白菜がとろけて体が温まり、夕食にぴったりです。あっさりしていますが、豚肉もいっしょに食べるので腹持ちがよく、粘膜を守るビタミンBも摂れます。キノコや白ネギ、ニラ、もやし、ブロッコリーなどを添えても美味しくなります。

☆白菜から水分が出るので、少量のお酒と塩を振りかけて中弱火にかけるだけで火が通りますが、適量の水と、昆布・めんつゆ・白だし・味噌、コンソメ・鶏がらスープの素などのどれか一品を足すと、味のバリエーションが楽しめます。いただく時は、ポン酢に刻みネギ、大根おろし、おろししょうが、柚子こしょう、レモン、すだち、柚子など、薬味を工夫すると食欲が増します。

☆ボリュームを出したい時は、だし汁をたっぷりにして、うどんや中華麺を加えて。冷凍うどん、冷凍中華麺を使うともちもち食感でさらに美味しくなります。

だしの味変を楽しもう お雑煮

お雑煮というと、すまし仕立てとか、白みそ仕立てとか、お正月料理として、たいていわが家の定番の味が決まっているものですよね。全国的には様々な味や具材があって、いろいろな味が楽しめます。食欲のない朝でも、お雑煮なら食べれることがよくありました。

お餅は口当たりがよく、野菜や肉・魚を組み合わせれば、栄養のバランスが取れます。食欲のない時や疲れぎみの時の朝食にもぴったりです。お餅さえあれば、冷蔵庫にいつでもあるような身近な材料で作れますが、仕上げに柚子や三つ葉などの香味野菜を少し添えると、本格的なお雑煮になります。いくつか紹介しますので、わが家流をお試しあれ。

基本は、だし汁と調味料+野菜+タンパク質類+餅です。

タンパク質類は、鶏肉、牛肉、木綿豆腐、うす揚げ、練り物(かまぼこ、なると、ちくわ等)です。

すまし雑煮

葉野菜、根菜、練り物、なんでも合います。焼きたてのお餅の方が香ばしくて食欲も増します。鶏肉や牛肉を加える時は、やや醤油とみりんを足して濃い目の味付けにしても。

かつおだし、または市販の白だし、めんつゆをベースに、大根、人参をやわらかくなるまで煮、薄口しょうゆとみりんで味付け。ゆでた青菜とかまぼこを添えます。お餅はゆでてもいいですし、焼き餅を入れれば香ばしい!

☆すまし汁をたっぷり用意し、うどんを入れて「かちんうどん」にしても、おなかに優しい一品になります。

白味噌雑煮

甘みのある白味噌仕立て。かつおだしで根菜を煮てもいいのですが、甘辛く味付けしたお煮しめのシイタケやゴボウ、レンコン、コンニャクなどを加えても美味しい。花かつおや柚子皮を添えると、香りも最高!

根菜(大根、人参、里芋等)をだし汁でやわらかく煮、白みそで仕上げます。関西では野菜を丸く切り揃え、丸餅を使います。青菜とかまぼこを添えます。

お雑煮 豆知識

お雑煮は、お餅の入った汁物を指しますが、全国にはびっくりするぐらい様々なお雑煮があります。私は関西育ちなので基本的には白味噌仕立てで、奈良県では白味噌のお雑煮に甘いきな粉を添え、具材をきな粉でまぶしながらいただく地域も。味噌仕立ては関西と四国の一部分で、全国の多くの地域はすまし仕立てです。また、鳥取県や島根県は小豆を使った「ぜんざい」、香川県では白味噌に餡餅を入れたお雑煮を食すとされていて、各地のバリエーションを知るだけでも楽しくなります。

出典:農林水産省Webサイト「全国のいろいろな雑煮」https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2001/spe2_03.html

“粉もん”のススメ

小麦粉を使った料理を、大阪では“粉もん”と呼びます。米飯や麺類に飽きたり、ちょっと気分を変えてみたい時にピッタリです。受験生のおなかに優しく、栄養バランスが取れるように、豆腐や野菜をプラスしました。

甘辛いソースの味がクセになる お好み焼き

関西人のソウルフード。キャベツ、ネギのほか、ビタミン強化で、小松菜やモヤシを加えても。

ボールに絹ごし豆腐を入れ、泡だて器でなめらかになるまで練り混ぜ、卵、だし汁、小麦粉を加えて混ぜ合わせます。これに、粗みじん切りにしたキャベツ、刻みネギ、天かす(揚げ玉)、紅ショウガを加え、さっくり混ぜ合わせ、油を引いて熱したフライパンでこんがり焼き上げます。豚バラ肉や、イカ、エビなどがよく合います。

ネギの量を増やすとビタミンアップに。すりおろした長芋を加えると、更にふんわり仕上がります。

もちふわの優しい味わい 豆腐入り肉まん

ホットケーキミックス(以下ホケミ)に絹ごし豆腐を練り混ぜ、フライパンで蒸し焼きにした肉まんです。豆腐を使うと、生地がもっちりして固くなりにくく、ホケミにベーキングパウダーが含まれているので発酵させる手間いらずで、簡単にすぐに作ることができます。ホケミのバニラの香りが食欲をそそり、ほんのりした甘みが肉だねと不思議にマッチして、とても美味しく、疲れた心を癒してくれます。

ひき肉は豚でも合いびきでもOK。玉ねぎさえあれば、あとはシイタケでもニラでも冷蔵庫にある野菜を工夫して。すりおろしショウガを加えれば、香りもよく、体が温まり免疫力アップにも。

ホットケーキミックスと絹ごし豆腐で もちもち肉まん 材料(8個分)

ホットケーキミックス400g、絹ごし豆腐(3個パックの1個)150g、豚ミンチ100g、玉ねぎ1/2個、片栗粉大さじ1

調味料(塩コショウ少々、酒小さじ1、しょうゆ大さじ1、鶏がらスープ顆粒小さじ1あればオイスターソース小さじ1

しっとり甘い・りんごのホットケーキ

ホットケーキミックスに卵と牛乳を加えて混ぜ、刻んだリンゴを加えて焼き上げます。りんごの代わりにすりおろした人参を加えてもOK。りんごや人参から水分が出るので、牛乳の量は加減して。卵と牛乳だけで作るより甘みが増して、しっとり焼きあがります。

ほんのり甘く、しっとりとしたホットケーキは、朝食やおやつにぴったり。一口ほおばり、熱いカフェオレやミルクティーをふうふうしながらすすれば、緊張した心と体のコリも自然にほどけていきます。

※写真/フリー素材と、いっぽママ撮影のみ使用。

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