『高3模試 E判定』最後まであきらめない人にチャンスあり‼
E判定(合格率20%以下)で、落ち込まない子っているのかな? 偏差値が示す数字は厳しくても、最後の最後まで希望を捨てないでいただきたい。なぜなら、うちの息子は、第一志望・早稲田大学一般選抜、ずっとE判定だった2学部に合格し、D判定だった1学部も合格。4学部受験で、3勝1敗という結果でした。
E判定に悩む受験生さん!ストレスの塊みたいになってるかもしれない、受験生の皆さん。あきらめないで!負けないで!E判定は絶望する数値ではなく、可能性がちゃんと残されているという証しでもあるのです。受験生の皆さんにほんの少しでも希望を贈り、元気になって、勝利への階段を上って頂きたい!そんな思いで、このブログをお届けすることにしました。
E判定にも光が!
高2~高3秋まで河合塾全統模試、ずーっと「E判定」。苦しみ続けた息子。高2秋から大手予備校(映像授業)に通い、基礎を積み上げ、演習に明け暮れ、成績は上がりましたが、頑張っても頑張っても最後まで、第一志望・早稲田大学E判定でした。
一般選抜2か月前になっても、赤本(過去問)をやればやるほど実力のなさを思い知らされ、ますます落ち込んでいく日々。もがき、あがき、自分と格闘していた息子でしたが、結果は早稲田大学4学部を受験、3学部合格。まさに、奇跡の大逆転勝利でした。E判定は絶望する判定ではなかったのです。
模試結果 ABCDE判定とは
大学進学を決めたら、合否の判断基準にするのが大手予備校や塾が主催する全国模試でしょう。
受験生が利用する模試としては「駿台」「河合塾」「東進」など、代表的なものだけでも複数あり、それぞれに特色があります。中でも「河合塾全統模試」は受験者数が年間のべ約272.1万人(2022年度実績)と日本最大級規模のため、偏差値や合否判定の信頼度が高いとされています(当ブログでは、河合塾全統模試を中心にお話ししたいと思います。2023年入試)。
ご存じの方も多いと思いますが、河合塾全統模試結果には、大学別の志願者数や本人の順位、偏差値、合格可能性を示すA~E判定など様々なデータが明記されています。受験が近くなるにつれ、「現実(模試結果)」と「理想(志望大学)」とのはざまで悩みがつきないと思います。中でも、A~E判定は合否の判断準としてよく利用されます。A判定は合格率80%以上、B判定65%、C判定50%、D判定35%、E判定20%以下(参考=河合塾)。この判定基準、あなたはきちんと認識されていますか?
✖A~Eまでの5段階が2割ずつ均等に分布していると思っているとしたら考え違いです。
実は、各ランクの受験者の分布は均一ではなく、
〇E判定が全体の約50~60%を占めているとされているのです。
つまり、志願者の中で一番多い判定がE判定なのです。
👈この表を見て!A~Bの人数は均等ではなく、
Eが5~6割を占めているので、Dに近い位置なら
上位から5割に入っていることも!
成績上昇は秋から。受験本番まで急速に伸びる
E判定——高3春ならまだしも、高3・10月にE判定結果なら「不合格になる確率が8割強、絶望的!」と思ってしまうのも無理からぬこと。ですが、10月の時点で、共通テストや一般選抜試験までまだ約2か月もあります。可能性が十分残されているのです。
受験生や保護者は「努力に応じて、時間経過と比例して成績が上がるはず」と思いがち。ですが、インプットしてきた学習効果が蓄積され、その成果がアウトップットできるようになるのは現役生の場合、秋からと言われています。特に冬場からの伸び率が急速で、受験本番まで伸び続けるとされています。
インプットされてきた学力が、秋以降、
アウトプットできるように。
冬から受験本番まで急速に伸び続けます。
息子が大手塾に通い始めた高2の秋、「最難関大合格の可能性は十分あります。ですが、高3夏まではいくら頑張ってもなかなか結果が出ないと考えてください」「夏まではひたすらインプットです。その努力がアウトプットできるのは秋ぐらいから」と、言われました。
実際、息子は高3・6月まで運動系クラブに在籍していたこともあって、夏までは勉強時間も不十分ので、成績の伸びもなだらかでした。「このままでホントに入試に間に合うの?」と不安になったものです。
現役生の場合、高3・夏前までクラブや学校行事があったり、未学習分野が残っていることがあるため、浪人生とくらべると学習範囲も時間も足りていないため、夏季までの成績は伸び悩むそうです(もちろん早い時期から受験対策していれば、その分、アウトプットできる時期も早まりますが)。
夏休みいっぱいまで全力で勉強に集中し、ながらくインプットしてきた基礎力がようやくアウトプットできるようになるのは“秋から”と言われています。
E判定グループ内の立ち位置は?伸び率は?
また、高3・10月の模試でE判定でも、Eグループの中でどの立ち位置にあるのかを見極めるのが大切です。Eグループが受験者全体の60%だったとしたら、Dに近い位置に食い込めていれば、志願者全体の上位50%よりさらに上に食い込むことができているかもしれないことになります。
また、前々回、前回と、模試結果の推移を比較し、どれぐらい点数を伸ばしているかを確認してみましょう。伸び率を知ることで、受験本番までの成績が予測できることになります。
前記の上昇グラフを見てもわかる通り、受験本番前まで、その伸び率はさらに加速することがわかります。
どの判定からも不合格者は出る
そして、最上位にいるA判定の人でも合格率は80%であり、100%合格できるわけではない―ーつまり(意地悪な見方をすれば)A判定でも20%の人が不合格になるということになります。D判定に至っては50%の人が不合格になることに。
ここまで考えると、合格率20%以下のE判定でも合格枠に達する可能性が出てくることがおわかりでしょう。
もちろん、ABCDのどの判定の人も受験本番まで必死に努力し実力をアップしてくるので、合格への道のりはそう単純にはいかないのが現実です。が、息子の場合、高3最後の全統模試でEランクだった時、塾の先生から「過去1年間の成績の推移を見れば、本番までのラスト3か月でまだまだ伸びる」「E判定にとらわれず、最後まで頑張り抜けば突破できる可能性は十分あるから、立ち向かって行けばいいよ‼」と背中を強く押してくださいました。最後の模試結果に落胆していた時に、「E判定にだって合格の可能性がある」と信じることができたことで、第一志望・早稲田大学受験への距離感が縮まり、受験突破が一気に現実味を帯びたことを鮮明に覚えています。
参考として、息子の志望大学と偏差値、合格判定を表にしてみました。この表を見ればおわかりになると思いますが、高3・10月まで合格できるとは到底思えない成績です。第一志望の早稲田大学は3学部ともE判定。かろうじて、早稲田文系学部の中で偏差値が低めの人間科学部だけがやっとD。
自信のある大学・学部でも不合格に
関西圏の私立大学で最も難関の同志社大学については、模試B判定でしたが、受験した結果、学部によって合否が分かれました。しかも、不合格になったのは一番自信があった学部でした。得意科目の世界史の配点が活かせる形式で、これが不合格になったことは大きな番狂わせで、入試の難しさを思い知るところとなりました。
さらに、共通テストでは、立命館大学と関西学院大学を受験した結果、難度が低いはずの立命館大学が不合格、難度が高いはずの関西学院大学に合格するという矛盾した結果に。一概には言えませんが、共通テスト入試の募集人数が少なく、国公立大学のすべり止めとして成績上位者が安定を求めて立命館大学を多数受験した結果ではないかと推測しました。
合格判定は必ずしも当てにならないことを身をもって体験しました。
忍耐の夏
やはり一番の勝因は、夏休みに基礎と演習に時間と労力を割いたことに尽きると思います。
高3・6月まで運動系クラブに所属していたため、体力を使い切った後で、週4~5日、学校帰り、19:00頃から22:00まで塾で勉強に向き合いました。日曜日は午後からラスト22:00まで塾に缶詰め。気力・体力ともギリギリいっぱいで、時には疲れ切って、土曜日は朝から夕方まで起きられないことも。平日の勉強時間は塾で2~3時間が精いっぱいでした。
6月にクラブを引退し、夏休みに入ると、12:00~ラスト22:00まで塾通い。塾は映像授業の大手塾で、1日の流れは、前日の復習テスト→映像授業を視聴→習得度をみるためのテストというサイクルで学習を進めるというスタイル。どこの塾も同じだと思いますが、基礎講座からスタートし、初級、中級、上級と実力を養い、秋以降はさらに何度の高い“難関大レベル講座”さらに“大学別対策講座”へと進んでいきます。
地味な勉強が延々と続き、クラブをやめて体を動かすこともなくなり、ひたすら塾にこもる夏。ここからが、受験の本当の苦しさを知る生活の幕開けでした。
全部ダメ!何も信じられなくなって、苦しみぬいた冬
夏休みには、ほかの塾や予備校に通う同級生の多くが赤本(過去問)をやっているようでした。が、息子の通う塾の先生は「赤本は出題傾向を知るためのもの。早くからやる必要ナシ。1~2回やればいい」との方針で、なかなかやらせてもらえませんでした。年末になってやっと赤本をやることになって、早稲田大学の法学部過去問で息子は愕然!「ぜんぜん点が取れない!」。
同級生が赤本を何度も、何年分もこなしている姿を見て、「塾の先生が信じられなくなった」と焦りはじめた息子。塾でも、学校でも、まわりに“早稲田大学出身者”がいなかったこともあり、「どうすれば(早稲田大学に)合格できるのか、誰にも教えてもらえない」と、息子の焦りは年末からピークに‥‥。
息子いわく「早稲田の過去問は、やればやるほど難しさを思い知らされ、今までの努力が「無」に思えるほど難しい」と。壁にぶつかり、心が折れそうになって、泣きながら塾から電話をしてくることも度々でした。
早稲田大学の法学部が第一志望でしたが、過去問をやる限り、絶望感しか感じられないとのことだったので、思い切って願書を出す直前に方向転換し、「法」はやめて、同じボーダーランク偏差値67.5の「商」「社会科」「教育」と、62.5の「人間科学」の受験を最終決定。第二志望は同志社大学「法」「経済」、第三希望として関西学院大学「法」、立命館大学「法」と、最終決定しました。
得意科目は徹底的に伸ばせ!
国公立大学は受験科目が5科目以上あり、息子は5科目制覇はとうていムリだと考え、初めから受験科目数が3科目(英・国・世界史)の私立大学だけに絞って受験することを決めていました。
得意科目は世界史。一番の悩みは、大学受験に必須の英語が苦手だったこと。塾では英語を基礎から学び、ある程度伸ばすことはできましたが、模試結果は高3、8月、10月とも偏差値57.4と全く同じで伸びず。重い結果となりました。
得意科目の世界史については、入塾前、「得意なんだからわざわざお金と時間を費やさなくても…」と躊躇しましたが、本人の強い希望で受講することになりました。結果的に、この判断が合否を決定づけることになったと思います。大好きな得意科目をとことん伸ばすことで、偏差値は高2・1月56.2→高3・10月69.4と、模試結果にも明確に現れ、これが自信につながり、不利な英語を補う結果となりました。
国語については苦手でも得意でもない科目でしたが、実力を養うのに時間がかかる科目。これも秋まで忍耐、忍耐で勉強を重ね、秋以降から伸び始め、一般選抜に何とか間に合ったという印象です。
早慶上智などの難関私立大学は試験問題の難度が高いため、正解率6割が合格ライン。
それに次ぐMARCH、関関同立などの大学は8割近い高得点が求められます。
偏差値だけに気を取られていると思わぬ落とし穴が。関西大学に不合格で、早稲田大学合格というケースをよく耳にしました。やはり大学・学部別の受験対策が必須です。
志願者数や、受験生の学力、受験本番の出題の傾向など、毎年、入試の状況が変化するため、合否の分析は本当に難しく、安易な判断は禁物ですが、第一志望への夢をあきらめず、限界へ挑戦することは、第二志望、第三志望の合格を固めることになりますし、最後まで頑張り抜く姿勢そのものが、人生の大きな糧となるはずです。
第一志望、第二志望‥‥と、進路をしっかり検討した上で、最後の最後まであきらめず、前に進み続ける―ーー。その努力は、あなたの人生にとって、決して無駄にはならないと思います。
第一志望は早稲田大学法学部でしたが、
過去問をやるたびに難しくて心が折れそうに。
どうしても自信が持てなかったので、思いっ切って
法学部受験はやめ、「社会科学」と「商学部」を
受験することに。
どちらも模試では志望していませんでしたし、
難度は法学部と同じ(偏差値67.5)でしたが、
過去問との相性で、思い切って方向転換しました。
また、学ぶ方向は違いますが、やや難度が低い
「教育学部」「人間科学部」も最終的に
受験することにしました。
アクシデントはつきもの。何が起きても前に進み続けるのみ!
受験にも、人生にも、不測の出来事はつきものです。頑張って努力していても、どんなに準備を万全にしていても、アクシデントはいつでも起こり得るのです。
命にかかわる危機以外は、ほとんどは何とかなるものなのですが、心身共に張りつめた受験生にはささいなアクシデントでも「解決し難い深刻な危機に思える」ことでしょう。そんな時は、遠慮なくまわりの人にSOSを出しましょう。泣いたっていいし、取り乱したっていいのです。ありのままの自分を出し切って、周囲の支えを得て、全力で対応しましょう。そして、不測の出来事やトラブルが解決しなくても、心に痛みや不安を抱えたままでも、前に進むことです。やり残す事がないように。無我夢中で!
息子が遭遇したアクシデントをちょこっとご紹介しますので、受験生のみんさんの励みにしていただければと思います。
息子のアクシデント①【体調不良】12月初旬に疲労から微熱を出し、いったん回復しましたが、中旬に新型コロナワクチン接種により発熱、4日間寝込むことに。翌、1月の共通テスト2日前にはインフルエンザに感染、39度の高熱でまたもや寝込んでしまいました。体調不良で毎日の学習計画が大きく狂い、息子は悔し泣きしていましたが、これだけは致し方ありません。共通テストは追試申し込みをし、ひたすら寝て体力回復に努めました。そして早稲田大学受験の3日前にも微熱が・・・。体調を崩すたびに、なんとか持ち直しながら前へ進んでいきましたが、ストレスって本当にクセものです。スポーツで体を鍛えていても、精神面の緊張は、体に現れてしまいます。
こんな時、家族だってピリピリしたり、不安になってしまうものです。私(母)の場合、なんでも話せる人に聞いてもらって自分の平常心を保つようにしました。家族とその周りにも応援してくれる人を作っておくことも大切です。息子には、優しい言葉かけ、温かい食事、ぬくぬくの衣服や寝具で癒してあげるのが精一杯でした。
受験生の食事についてはコチラ☞受験生のごはん① 美味しい癒しで応援!朝・夕食編
対策:ワクチンは接種しておくに限りますが、それでも感染することも。真冬の厳しい寒さと、受験の緊張、ストレスで免疫力が落ち、発熱したり、胃腸の調子を崩すなど、よくあることです。不調があればすぐに受診して治療を受け、とにかく休息‼ こじらすとつらい時期が長くなるだけなので、思い切って、しっかり休養しましょう。
息子のアクシデント②【友達とのトラブル】神経が張りつめている受験本番。第二志望大学の試験当日の朝、待ち合わせしていた友人が電車に乗り遅れて会えず。ふだんは何でもない事ですが、こんなささいな事で息子は集中力が出し切れなかったと言います。試験当日という特別な日に待ち合わせをする必要があったのか?という点につきますが、受験勉強一色の生活で1か月以上友達と会えず、孤独感に苛まれていたようです。数分だけでも話しがしたいと思ったのがアダになってしまいました。この日の受験結果が不合格に。この日はメンタルがズタズタでした。が、別の日程の入試に合格でき、友情にひびが入らずに済みました。
対策:朝の出発時のつまづきが、その日を左右することも。起床してから、受験会場に到着するまで、緊張感を切らさずに。朝食、体調、トイレ、天気、交通機関、到着時間、持ち物等、気になることは必ず事前にチェック。最終的には何か困りごとがあっても、何とかなるもの。無事に受験することだけを考えて!
息子のアクシデント③【スマホ紛失!】受験のためホテルに宿泊。食事に出た際、スマホを落としてしまいました。真冬の夜、見知らぬ大都会を探し回り、心を取り乱しまくることに。スマホは若者の体の一部と言っていいほどの生活必需品。この紛失騒動は、メンタルに大きな動揺を与え、起床アラームをスマホに頼っていたため、寝過ごす失敗が気になって眠れず、睡眠不足、食欲不振で朝食ものどを通らず……。スマホがないまま迎えたのは、受験最終日。メンタルぼろぼろ、疲労マックスで臨んだラスト日でしたが、ある飲食店の店主が拾得・保管してくださっており、受験終了と同時に奇跡的にスマホが戻ってくるという劇的な展開に。踏んだり蹴ったりの受験劇でしたが、この最終日が第一志望の早稲田大学社会科学部の受験でした。
対策:スマホのIDやパスワードをメモして携帯しておくと紛失時、PC等、別のデバイスから探せます。
受験生へのエール
ずっとE判定、最後までアクシデントに見舞われ続けた大学受験でしたが、届いたのは第一志望の合格通知でした。
何があっても、最後の最後まであきらめず、苦しみ抜きつつも、前へ進み続けたからこその、奇跡でした。
受験生の数だけ、挑戦した数だけ、きっとかけがえのない人生のドラマと、成長があるに違いないと私は確信します。どうか、自分らしく頑張り抜いて、あなただけの春を迎えてください。心から応援しています。
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